ビビを見た!
またまた大海赫さんの作品を読んだ。
主人公は、生まれつき目の見えない「ホタル」という男の子。ある日、いきなり「目を見えるようにしてやろう」という声がして、本当に目が見えるようになった。ただし、限定7時間。それなら出来るだけたくさんの物を見ておきたいと願うホタルなのだけれど、ホタルの目が見えると同時に、今まで目が見えていた人の目は見えなくなっていたのだった。おまけに何か得体の知れない敵が攻めてきているという…。
他の大海作品同様、強い印象が残る本。『けころす(蹴殺す)』なんて単語が平気で出てくるし、やっぱり怖さはあるのだけれど、この作品は怖いだけじゃなかった。最後は何だか切なくなって泣きそうになった。子どもには強烈すぎる内容かもしれないけど、きっと何か感じると思うからいつかは読ませたいなあと思った。