感想文

本とか映画とかゲームとか。ネタバレはしないようにしています。

チミモーリョーの町―クロイヌ家具店・続篇


『クロイヌ家具店』の感想を書く時に続篇が出ていると知ったので、続けて読んでみた。
あれから数年後という設定。主人公だったナナホシ・モエルが今回も主人公。

この本は怖いよー!
児童書の域を完全に超えてる感じ。
『クロイヌ家具店』も怖さはあったけど、まだファンタジーっぽい部分もあった。だけどこの『チミモーリョーの町』はもはやホラーだ。
初版が2007年だから、きっと最近に書かれたのだと思う。現代を風刺しているような魑魅魍魎たちが次々と出てくる。そして容赦のない展開。おそろしい。
町や登場人物の名前はファンタジーっぽいだけに何だか余計に冷え冷えとした怖さを感じた。

途中でやめられず、一気に読んだ。面白い。でも怖い。小学生とかが読んだら夜眠れなくなっちゃうかもしれないなあと思った。私も、寝る前に読んだら何だか気が高ぶってなかなか眠れなかったもの。

読み終えた後も、強く心に残る本。イマドキの子や今後イマドキを担う子たちが読んで、怖がりながらも何かを感じてくれるといいなと思った。そんな1冊。

2007/12/09 Sun | 本 > 児童書

一気に3品!圧力鍋おかず―お鍋ひとつで3つのごちそう ラクチン46献立 毎日使える155レシピ


最初の方に蒸し器の使い方のコツ(アルミホイル・クッキングシート・そのまま)が出ているのだけど、それが一番役に立つと思った。

レシピは『一気に3品!』ということで3品ずつ載っているが、その組み合わせ通りに作ることはそうないはず。
こういうのを上段で作ればいいんだなと参考にして読むのがいい本だと思う。

ピンクポアブル・泡盛など、買わなくちゃ家にないようなものが何気なく使われていたのが残念だった。八角だって、買わないと我が家には無いよー。まあ、アレンジすればいいのだとは思うけど、レシピ本のレシピはシンプルな材料で出来る方が好きだな。

2007/12/08 Sat | 本 > 趣味・実用 > お料理

クロイヌ家具店

クロイヌ家具店 (fukkan.com)

大海 赫
ブッキング
単行本

タイトルから、不思議な黒い犬が営む不思議な家具屋さんのお話かな〜とイメージしてたのだけど。
まったく違った。そういう楽しげなファンタジーではないの。
設定からして怪しさが漂っているし、怖さもある。

「ぼく」はある日、庭のシイの木にお気に入りの椅子をあげたのをきっかけに、新しい椅子を求め「クロイヌ家具店」へと出かけます。
さまざまな椅子が並ぶ中、「ぼく」は王さまの椅子に目を奪われる。
そこから考えられないような出来事が次々と起き、その後は徐々に恐ろしい展開に。
先が気になって、途中からはもっと早く読みたくてもどかしかったほど。

一応は児童書なんだと思うけど、こんなの小学生の時に読んだらインパクト強すぎるだろうな。
いや〜、でも面白いわ!
今知ったんだけど、続編が出ているみたい。読むぞー。

2007/12/05 Wed | 本 > 児童書

夢ノキロク

夢ノキロク

網中 いづる 飯野 和好 こいぬま ゆき 荒井 良二 小岐須 雅之
産業編集センター
単行本

15名のクリエーターさんたち(網中いづる・荒井良二・飯野和好・小岐須雅之・小井沼由紀・コロボックル・セキユリヲ・たかぎなおこ・長崎訓子・ヒダキョウコ・平澤まりこ・メグホソキ・柳原良平・やまだないと・寄藤文平)が、自分の見た夢を絵で表現するという本。
それぞれ見開き4ページずつで、大抵の人は2篇の夢を描いている。

絵にかかわるお仕事をされている方ばかりなので、さすがにどれも素敵。
現実の延長のような夢もあれば、いかにも夢だなあという幻想的な夢もあり、見ているだけでワクワクしてしまった。

絵の後には、その夢についての分析もあり。
ただ、この分析を誰がしているのかが不明なのよねー。
一週間だけ夢日記が書けるようになっているページがあって、そこの表紙に『自分で分析したくなったら鞭羊子という人の「夢の辞典」を参考にするように』ということが書いてあるので、もしかしたらこの人なのかもしれないけれど。

誰が夢分析しているのかがわからなかったので、読んでいても何だか腑に落ちなかった。ちょっとこじつけ?って思ってしまう解釈もあったし。
実際に夢を見た本人から分析へのコメントがあったら良いのになと思った。

大概の本にあるような、「目次」や「出版へのいきさつ」といったものがまったくないのでちょっと不思議だった。イラスト集、みたいな位置付けなのかな。

小岐須雅之さんの夢が、いかにもメッセージ色が強そうだったので心惹かれた。
あとは、やっぱり絵が上手だとこうやって見た夢を伝えられるからいいなあと思った。

2007/12/05 Wed | 本 > 趣味・実用 > 夢

フードプロセッサーで絶対作りたくなるレシピ


フードプロセッサーは持ってないんだけど、バーミックスで作れるかなーと思ったので読んでみた。
日常的に活躍させられそうなレシピがほとんどで、本当に『作りたくなる』1冊。

中でも、「じゃこと紅しょうがのがんもどき」と「ふりかけ」は絶対に作ろうと思った。

この本で紹介されているナショナルのフードプロセッサーは「こね」が出来るのだけど、バーミックスには出来ないので、思わずフードプロセッサーも買おうかと頭の中で検討してしまった。
置く場所や使用頻度など考えたら却下になったけど。
パンはホームベーカリーかヤミーさんレシピで作れるもんね。

2007/12/04 Tue | 本 > 趣味・実用 > お料理

和の離乳食―本物の味を赤ちゃんから


大人用のメニューと、そこから赤ちゃんに取り分ける方法が載っています。
取り分け方は離乳食の時期別に丁寧に書いてあって、とてもわかりやすかった。

普段、『今日はこれを作ろう』と思っても取り分け方に悩むことが多々あったので、考え方が参考になった。

レシピはどれも美味しそうだし、自然にいろいろなものの味を覚えさせてあげられそうでいいなあと思った。
この本、初期の時に知りたかったな!

2007/12/04 Tue | 本 > 趣味・実用 > お料理

おいしい!はやい!圧力鍋おかず


圧力鍋を手に入れて初めて買う本としてオススメ。
142レシピ掲載されているので盛りだくさんという印象。
ただ、副題が『はじめてでもカンタン!』というだけあり、基本的なレシピも多かった気がする。

他の圧力鍋レシピ本にも出ているようなものも多いので、何か別のを持っているなら要らないかな。
でも、他に2段調理で3品作るやり方は参考になりました。

2007/12/03 Mon | 本 > 趣味・実用 > お料理

アンパンマン大研究

アンパンマン大研究

やなせ たかし 鈴木 一義
フレーベル館
単行本(ソフトカバー)

アンパンマンたちやその世界についてよせられた中学生からの質問に、中学校の理科の先生が答えるという形式の本。
理科の先生らしく科学的な観点から答えているところが著者やなせたかしの目を引いたらしく、出版の運びとなったとのこと。
共著ということで、やなせたかしがあちこちにイラストを描いていて、時には質問への答えに補足してあることも。

アンパンマンなので絵本のカテゴリーに入れたけれど、イラストはあれど文章の本なので、ある程度の漢字が読める人向け。

質問を読んで『そういえばそうだ、それ知りたいなあ』と思うこともしばしばあり、楽しく読み終えました。
一日一回は顔を取り替えているというのもこの本で改めて知った事実。

面白かったけど、欲を言えば、地図やパン工場の見取り図とか見たかったな。
アンパンマンワールドには謎も多いらしく、解明されない部分も多かったのがちょっと残念。

2007/12/02 Sun | 本 > 絵本

幸せのちから

幸せのちから コレクターズ・エディション

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
DVD

全財産21ドルから億万長者へーー。そんな夢のような人生を本当に実現させた男がいた。
1980年代、サンフランシスコ。妻と5歳の息子と3人で暮らしていたセールスマンのクリス・ガードナーは家賃も払えず、どん底の生活を送っていた。ついには、妻が出て行き、家を追い出され、預金も底をついてしまう。そんなクリスは最後に選んだ道は、自分の才能を信じて一流証券会社へ入社することだった…。

かなり後半になるまで、貧乏すぎてみじめすぎて救いのない状態が続くので、観ていてツラかった。ダーリンが途中えぐえぐと泣いたほど。
実話を元にしているというからあまり脚色はできないのかなとは思うけど、もうちょっと配分がどうにかならなかったのーっと思ってしまった。
貧乏時代の描写がとても長いしインパクトも強いので、観終えた後もそちらの印象ばかり残っていた気がする。成功した気持ちよさはほとんど満喫できなかった。嫌いじゃないんだけど、決して楽しい映画ではないです。エンドロールの時とかでいいから、成功した後の映像がもうちょっと観たかったなあ。

あと、タクシーの運転手さんに訴えられたりしないか最後まで心配しつつ観てしまった。

2007/12/01 Sat | 映画 > 洋画 > さ行

あんぱんまん


最初のアンパンマン。1976年初版。
本のタイトルが「アンパンマン」じゃなくて「あんぱんまん」なところに歴史を感じてしまった。

長く続いているアニメやマンガと同様に、今とはまったく違う絵に驚かされた。
今みたいな2頭身じゃなくて大人体型だし、マントはつぎはぎされてるし、口調は男前。

そして、おなかがすいた人への顔の与えっぷりもすごい。
顔がすっかりなくなるほどあげちゃうんだもんなあ。それでも飛んで工場へと帰る。
今のアニメではちょっと顔が濡れただけで「顔がぬれてちからがでない…」とへこたれちゃうのに、昔は根性があったのだなあ(?)

今とは全然違うけど、いかにも手書きなタッチに和みます。
最初のページで、はるか遠くからアンパンマンが飛んでくる絵があるのだけど、小さいからってものすごくテキトーな絵なので思わず笑ってしまった。

…という具合に今との相違点は多々あれど、ストーリーの基本は同じなので安心して読めます。
この本でアンパンマンが誕生する場面が読めるのかと思ってたんだけど、どうやら違ったみたい。多分「アンパンマンたんじょう」っていうのを読まないといけないのだね。

2007/12/01 Sat | 本 > 絵本