感想文

本とか映画とかゲームとか。ネタバレはしないようにしています。

氷菓

氷菓 (角川スニーカー文庫)

米澤 穂信
角川書店
文庫

「春季限定いちごタルト事件」がなかなか楽しかったので、別作品を読んでみました。
違う作品ではあるものの、雰囲気は通じるものがあった。
高校が舞台、ちょっとした事件、謎解き、連作。
主役2人の感じもなんとなく似てるかな。

事件そのものは日常で起こりうるもので、大した規模じゃない。
図書館のある本が毎週借り出されているのはなぜか、とか。
これだけだとほんと大したことじゃないようだけど、実際に読むと確かに謎で、気になってしまうのよ。

高校生にしては小難しすぎるセリフ回しが『こんな言い方しないでしょー』と少し気になったけど、きっとこれが味なんだろうと思う。
んー、でもこれ自体はあまり好みじゃないな。
かと言って登場人物に魅力がないわけではないし、話も面白いので、続編も読みたいなと思ってます。

あと「氷菓」の謎について。
敢えて言葉の意味を説明しなかったのかな、と思った。

2007/10/22 Mon | 本 > 日本の小説・エッセイ > や行〜その他 > 米沢穂信

春期限定いちごタルト事件

春期限定いちごタルト事件

米澤 穂信
東京創元社
文庫

タイトルに惹かれて購入。
高校1年生の小鳩くんと小山内さん。2人はわけあって小市民を目指す身。目立たず地味に過ごしたい2人なのに、なぜか出会ってしまう事件とは…。

事件と言っても殺人などではなく、ちょっとしたこと。たとえば二枚の絵の謎。ココアの謎。小さな謎なのです。でも気になる。主人公たちは、解きたいけど解きたくない、でも解かなきゃという感じで謎を解いていく。その様子が、あまりない感じで新鮮だった。

日常で起きる小さな不思議にも謎は隠されている、ってところが好き。加納朋子とか北森鴻の作品でもこういうのあるよね。
別に、人が死んだり大犯罪が起きたりしなくたって、謎解きは面白いなあって思った。
この著者の作品は初めて読んだので、他のも手を出してみたいな。

2007/05/31 Thu | 本 > 日本の小説・エッセイ > や行〜その他 > 米沢穂信