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いつか、ふたりは二匹 (ミステリーランド)


主人公は、ネコの体に乗り移れる少年。
こんな設定からスタートしたものだから、最初から西澤保彦っぽさ全開だなあとか思ってちょっとニヤニヤした気分で読んでました。

この本は『かつて子どもだったあなたと少年少女のための―』が謳い文句の講談社「ミステリーランド」シリーズの1冊。
児童書っぽい装丁に、大きめの文字。さくさく読める。

ネコに乗り移れるというと何だかほんわかした物語のようだけど、そうでもない。起こる事件はいかにも現代っぽい嫌な感じ。やっぱり『児童書』の一言で片付けてしまうとちょっと違うな。

主人公の少年はネコの体を借りて事件を調べることにするのだけれど、これがいい。人が調べるのとは違うスリルやドキドキ感があって新鮮だった。けっこう夢中で読んでしまった。飽きさせない展開に、難しくないけど納得の謎解き。面白かった。でも後半のあれは切ないよー!

2008/01/10 Thu | 本 > 日本の小説・エッセイ > な行 > 西澤保彦